以前よりバルブクリアランスを調整しているにも係わらずヘッド頭頂部
よりカタカタ音が出る症状が当初より発生していたので今回のヘッドガスケッ
ト抜けを機会に音を止める処置を行なった。
305ccのヘッドはc71さんの提供物で付属品は無かったのでCL72の
カムシャフト、ロッカーアームとピンを移植した。
ヘッドは無鉛化バルブシートリング、リン青銅製のバルブガイドの交換作業を
提供を受けてから行なっている。
ロッカーアームピンのIN,EXのピンの太さはINの方がEXより0,5mm程度
太い。それもまた一番細い部位のみだが、なぜ?わざわざ太さの違う
ピンを2種類作る必要があったのか?アームは1種類なのにね・・・・
ヘッドにピンを通す穴を開けるのも直径が違うと手間だと思う私でした。
エンジンを始動しエンジンを暖気中温まってくるにしたがってカタカタ音が出始めてくる。 当初は何で音が出るのか不明でしたが何度もタペットを確認してる間にロッカーアームが軸方向左右に動きアルミヘッドに当たってカタカタ音が出ていると確信。
サービスマニュアルを見てもアームの軸方向の隙間の測定限度値などは明記されていない。
本当は新品のピンとアームを使いたいところだが部品が手に入らないと言うことで数あるピンの中で軸方向
に動きが少ない物を選出します。
一番クリアランスが小さいと感じたピンとアームを正規装着してどの位のクリアランスがあるのかシクネスゲージを使って測定。
四箇所を測定するとシクネスゲージの設定が無い位の
小さなクリアランスから0,1mm超えまでありました。
中にはピンを正規位置まで差し込むとアームが重く渋い
動きのする物まで存在します。
一番大きなカタカタ音がしていた右側が一番大きな
クリアランスでした。
ロッカーアームのピンを各位どの位削るかデジタルノギスで計測します。
その後ピンに6mmのボルトを装着してナットで固定し
ボール盤にセットします。
しかし、ボール盤がボロでチャックが振っているような
ものは論外です。
なにせ旋盤の代わりの作業をします。
ピンの長さ調整はダイヤモンドヤスリで削ります。
焼きの入った金属でもダイヤモンドヤスリは削ることが
可能です。
恐るべしダイヤモンドやすり
削っては装着して隙間の点検の作業を一箇所に数回行いアームの軸方向の隙間を確認します。
本当は旋盤があれば好いのですが現物合わせで削ることでも何ら変わることがないと思いました。
恐るべし頻度の多いボール盤!!
ヘッドとアームの隙間を限りなく 0mm に近付けますが、ピンを確実に差し込んでアームの動きに抵抗が発生するとNGです。
エンジンが温まると隙間が大きくなることは確認済み。
適度なところで4箇所全て軸方向に隙間が超極小で
アームの動きに抵抗が無いところで作業を終えた。
後は最終、ヘッドを取り付けヘッドの両サイドのカバー
を取り付ける際にピン自体が軸方向に移動しないように
パッキン打ち抜き機でバネ効果があるように抜いたシム
を厚みを考えサイドカバーで押さえるように四箇所に
セットすることを予定している。
サイドカバーPKの厚みも考慮します。
パッキン打ち抜き機で打ち抜いた0,1mmステン製シムです。
打ち抜き時に起きる曲がりと言うか平らではなく断面が
Uの字になって都合よく厚みが出来ていますのでメチャ
正確にシムの厚みを考慮しなくても基本は1枚0.1mm
ですのでそれなりに合わせて装着すればプラグのガスケットのように押しつぶされて各部数値の違うピンに
押しつぶされてベストなマッチングが期待できると思っております。私のようなアバウトな人間には最良な考えの物と思っております。 が・・・・ イカニ
これで以前のようなカタカタ音が解消されると確信している。
あとは銅板でヘッドガスケットの製作です